Fund for  Local Government Emploees'Accident Compensation Okayama Prefecture branch
地方公務員災害補償基金岡山県支部 公務災害・通勤災害の補償事務の手引き
トップページ 災害補償精度 公務災害と通勤災害の認定 認定請求手続 補償の内容と手続
福祉事業の内容と手続 平均給与額 第三者行為災害の取扱い 治ゆと再発/時効 参考資料
 
 
補償の内容と手続
 
 
 
 
 
 
 
 
  9.未支給の補償
  10.特殊公務災害補償
 
 
1.補償のあらまし----
 
 基金が行う補償は、公務災害若しくは通勤災害に伴って生ずる身体的損害を補てんするものであり、被災職員又はその遺族からの請求に基づいて下表の補償を実施します。(ただし、傷病補償年金は請求に基づくことなく支給要件に該当すれば基金において決定します。)
補償の種類と事由
2.療養補償----
   療養補償は、職員が公務災害又は通勤災害に認定された傷病についてそれが治るまで、必要な療養、又は必要な療養の費用を支給します。
 
(1)療養の範囲
 
 この療養の範囲は、次に掲げるものであって、療養上相当と認められるものであり、その内容は個々の傷病に即して医学上、社会通念上妥当と認められるものに限られます。したがって、転医については、医療上又は勤務上の必要による場合等は原則として認められますが、例えばひとつの病院に通院していながら、被災職員の恣意によりいくつかの病院を転々として診療を受けるような場合は、医学的にその必要があると認められる場合を除いては重複診療となり、重複部分については補償の対象となりません。また、慎重を期する意味等の理由により、他の病院での再検査を行いたい旨、被災職員が希望している場合においても、当該再検査が医学的にみても相当の必要があり、社会通念上からも相当なものでなければ、療養補償の対象とはなりません。
 なお、公務上HBV(B型肝炎ウイルス)、HCV(C型肝炎ウイルス)又はHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に汚染された血液等が既存負傷部位等に付着した場合は、公務上の負傷に該当し、その部位に洗浄、消毒等の処置が行われた場合は必要な療養と認められます。

 
ア 診察
 
(ア)医師及び歯科医師の診察(往診を含む)
(イ)療養上の指導及び監視
(ウ)診断上又は診療上必要なあらゆる化学的定性検査、顕微鏡検査、レントゲン検査その他必要な検査
(エ)診断書、処方せんその他意見書等の文書
 検査については、現在の医学水準からみて診療上必要な検査に限られ、診療と直接関係のない検査は必要な療養とは認められません。
 なお、公務上の負傷(汚染血液が既存負傷部位等に付着した場合を含む。)により<1>B型肝炎に感染したおそれのある場合でグロブリン製剤の投与又はこれに加えてB型肝炎ワクチンの接種が行われた場合、<2>C型肝炎に感染したおそれのある場合、<3>エイズに感染したおそれのある場合で、負傷に対する治療が終わった後(付着の場合はその部位に処置がなされた後)に検査を行った場合は、診断上又は診療上必要な検査と認められます。
 診断書その他意見書等の文書料については、補償の実施上必要な文書に限られ、他の目的、例えば病気休暇届のように服務関係等に使用するものは認められません。なお、障害等級の決定に必要な診察等についても、療養補償の対象となります。

 
イ 薬剤又は治療材料の支給
 
(ア)内用薬及び外用薬の支給
 薬剤の支給については、医師が必要と認めるものに限り、原則として療養補償の対象として認められます。したがって、被災職員自ら売薬を求めた場合であっても医師が必要と認め具体的指導に基づいて行われたものは療養補償の対象となりますが、仮に医師が承知していたとしても、その必要性を認めないものについては療養補償の対象となりません。
(イ)治療材料の支給
 ガーゼ、包帯、油紙、容器、コルセット、固定装具、副木その他の治療材料の支給については医師が治療上必要と認めたもの又は直接治療に関係があると認められるものに限り療養補償の対象とし、療養中でなくても日常生活に一般に必要とされるような生活用品、例えば洗面器、コップ、タオル等は原則として療養補償の対象とは認められません。また、便器、氷のう、水枕、ゴム布等の療養器材についても、医師が必要と認めたものに限り療養補償の対象となります。
(ウ)歯科補綴
 歯科補綴における金等の使用については、歯科補綴の効果又は技術上の特別の必要から金等を使用することを適当とする場合に限り、療養補償の対象と認められます。

 
ウ 処置、手術その他の治療
 
(ア)包帯の巻き替え、薬の塗布、患部の洗浄、あん法、点眼、注射、輸血、酸素吸入等の処置。
(イ)切開、創傷処理及び手術並びにこれらに伴う麻酔
(ウ)その他の治療
 <1> 熱気療法、温浴療法、紫外線療法、放射線療法、日光療法、機械運動療法、高原療法等
 <2> 温泉療法、マッサージ、はり、きゅうの施術等で医師が必要と認めたもの及び柔道整復の施術
 なお、輸血には、輸血の処置費、血液の料金、輸送費、検査料等が含まれ、手術等については、現在の医学通念から一般にその治療効果が認められている方法によることが必要です。
 また、熱気療法、温浴療法等の各種療法については、医学上必要と認められるもので、医師の指導のもとに行われることが必要です。
 温泉療法については、温泉の化学的作用等によりその治療効果が期待できるような疾病の場合に限り認められ、温泉の選択、入浴方法等についての医師の直接の指導が必要ですので、原則として温泉病院、温泉療養所において行うものに限られます。
 マッサージ、はり、きゅう等については、医師が必要と認めたものに限られます。
 柔道整復師による施術については、脱臼又は骨折の患部に対するもの(応急手当を除く。)については柔道整復師限りでは施術が行えないものであることから医師の同意が必要ですが、それ以外の場合には、柔道整復師限りで施術が行えるものであり、これらはすべて療養上必要なものであれば、療養補償の対象となります。

 
エ 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
 
(ア)居宅における療養上の管理
 居宅において療養を行っている者(通勤の困難なものに限る。)に対する病院又は診療所の医師が行う計画的な医学管理
(イ)居宅における療養に伴う世話その他の看護
 <1> 居宅において継続して療養を受ける状態にある者で、医師が必要と認めた場合の看護師等の行う療養上の世話又は診療の補助(訪問看護事業者によるものを含む。)
 この看護は、医療機関が行う在宅患者訪問看護等及び訪問看護事業者による訪問看護をいうものであり、訪問看護指示書及び訪問看護計画書に基づく内容を対象とし、看護師等の行う看護の他、理学療法士及び作業療法士が行う診療の補助も含まれます。
 <2> 重傷のため医師が常に看護師(看護師がいないためにこれに代わって看護を行う者を付した場合を含む。)の看護を要するものと認めた場合の看護料(<1>に掲げるものを除く。)
 「看護を要するものと認めた場合」とは、次のaからcまでのいずれかに該当することを医師が認めた場合で、その認めた期間に係る看護料が療養補償の対象となります。したがって、これらに該当する旨の医師の証明には看護を必要とする理由及びその必要とする期間が明示されている必要があります。
 
a) 病状が重篤であって、絶対安静を必要とし、看護師等が常時監視を要し、随時適切な処置を講ずる必要があること
b) 病状は必ずしも重篤ではないが、手術等により比較的長時間にわたり、看護師等が常時監視を要し、随時適切な処置を講ずる必要があること
c) その他体位変換又は床上起座が常時不可又は不能であるもの、食事及び用便について常時介助を必要とするもの等で、看護師等の看護が特に必要、かつ相当であること
 なお、この看護料は、当該地方の看護師(看護師がいないためにこれに代わって看護を行う者を付した場合は当該者)の慣行料金によります。
 また、看護料等に食事料が含まれていない場合は、一日につき1,800円の範囲内で現実に要した食事の費用についても療養補償の対象となります。
 被災職員が有料職業紹介機関を通じて看護師等を求めたときに受付手数料及び紹介手数料を負担した場合には、社会通念上当該地域において妥当と認められる額の範囲内で実際に負担した額が療養補償の対象となります。
 看護師及びこれに代わって看護を行う者の往復旅費については、被災職員がその療養の地域から看護師等を求めることができないためやむを得ず当該地域以外の地域から看護師等を求めた場合で、かつ、看護師等の旅費を被災職員が負担した場合に、看護師等の雇入れ期間を通じ1回に限り、看護師等の居住地から被災職員の療養の地までの間の1往復に要する額で被災職員が実際に負担した額(社会通念上当該地域において妥当と認められる額の範囲内に限る。)が療養補償の対象となります。

 
オ 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
 
(ア)病院又は診療所への入院
 <1> 入院(入院に伴う食事を含む。)
 <2> 入院中死亡した場合の死体の安置
 なお、入院に当たっての個室又は上級室の使用については、次のaからdまでのいずれかに該当する場合で、当該個室又は上級室に被災職員を収用せざるを得ないと認められる事情の存する期間についてのみ、社会通念上当該地域において妥当と認められる額の範囲内で被災職員が実際に負担した額が療養補償の対象となります。
a) 療養上他の患者から隔離しなければ適切な診療を行うことができないと認められる場合
b) 傷病の状態から隔離しなければ他の患者の療養を著しく妨げると認められる場合
c) 被災職員が赴いた病院又は療養所の普通室が満床で、かつ、緊急に入院療養させる必要があると認められる場合
d) その他特別な事情があると認められる場合
 入院中の暖冷房費、電気代、ガス代等で入院料とは別に医療機関から当然に請求されるものについては、入院料とみなして療養補償の対象となります。ただし、テレビ、ラジオ等個人的に使用したものについては対象とはなりません。
 入院中の寝具料については、被災職員が入院した医療機関から寝具の貸付けを受け、これを使用した場合又は貸寝具業者から寝具を借用し、その賃借料を負担した場合には、当該地域における標準的な賃借料の範囲内で実際に負担した額が療養補償の対象となります。
 
(イ)病院又は診療所における療養に伴う世話その他の看護
 <1> 重傷のため医師が常に看護師(看護師がいないためにこれに代わって看護を行う者を付した場合を含む。)の看護を要するものと認めた場合の看護料
 この「看護を要するものと認めた場合」の取扱い並びに看護料、有料職業紹介機関を通じて看護師等を求めたときの紹介手数料及び看護師等の往復旅費の取扱いについては、エの(イ)の<2>と同様です。
 なお、この場合における看護は、被災職員が入院している医療機関の看護要員以外の看護師等による看護であり、一定の要件を満たしていない医療機関に入院している場合には原則として必要な療養とは認められないものですが、特別な事情があると認められる場合はこの限りではありません。
また、被災職員1人につき看護師等2人以上による同時の看護の場合についても同様です。
 <2> 看護師又はこれに代わって看護を行う者を得られないためにこれに代わって家族が付き添った場合は、その付添の費用

 
カ 移 送
(ア)災害の発生場所から病院、診療所等まで移送する場合又は療養中に他の病院、診療所等へ転送を必要とする場合の交通費、人件費及び宿泊料
(イ)病院、診療所等への受診又は通院のための交通費
(ウ)独歩できない場合の介護付添に要する費用
(エ)災害の発生場所、病院又は診療所等から自宅までの死体運搬の費用
(オ)その他必要と認められる移送の費用で現実に要したもの
 移送費についても、療養上必要、かつ、相当なものに限り療養補償の対象となり、医学上の理由もなく遠隔地の病院、診療所等へ行った場合や被災職員の恣意による転医などは対象となりません。
 病院、診療所等への受診又は通院のための交通費については、合理的な経路によることが必要で、一般的には電車、バス等の交通機関の利用について認められます。タクシー等の利用は、医師の判断はもとより、被災職員の傷病の部位及び状況、地理的条件及び当該地域の交通事情等を総合的に勘案し、やむを得ずこれらの交通機関を利用しなければならなかったものと認められる場合に限り、社会通念上当該地域において妥当と認められる額の範囲内で被災職員が実際に負担した額が療養補償の対象となります。
 自家用車の利用についても、被災職員の傷病の部位及び状況、地理的条件及び当該地域の交通事情等によりやむを得ずこれを利用しなければならないと認められる場合に限り認められ、病院等までの区間における最も経済的な通常の経路による往復の距離(1km未満の端数は切捨)に37円を乗じた額を限度として被災職員が実際に負担した額を支給します。
 また、やむを得ず友人等の自家用車を利用して謝礼等を支払った場合においても、同様に、社会通念上当該地域において妥当と認められる額の範囲内で、被災職員が実際に負担した額を移送費として支給します。
 なお、交通費については、領収書等を徴収することができない場合が多いと思われますが、移送の事実が立証でき、かつ、当該交通機関の料金が別途立証できれば、必ずしも領収書等の添付は必要としません。
 被災職員が自ら独歩できない場合の介護付添に要する費用については、給与を受けている者が付き添った場合は、付き添ったことによりその者が失った給与の額に相当する額を介護付添料として支給し、その額が国家公務員等の旅費に関する法律に定める日当の最低額に満たない場合は、その最低額に相当する額を支給します。(給与を受けていない者が付き添った場合も同様です。)
 入・退院のための寝具、日用品等の運送費についても、「その他必要と認められる移送の費用」として療養補償の対象となります。

 
 
(2)補償の給付方法、手続
   療養補償の給付方法には、次の2通りの方法があります。
  ア 指定医療機関による給付(療養の給付)
   基金が指定している医療機関で療養を受ける場合には、「療養の給付請求書」(記載例9参照)に所要事項を記載し、基金に提出してください。基金はこれに基づいて療養に要した費用を指定医療機関との契約に従い直接指定医療機関に支払います。
 なお、指定医療機関で療養を受ける場合においても自費で費用の一部を負担した場合(看護料、移送費等)については、次に説明する直接請求の方法で基金に請求してください。
 
岡山県の指定医療機関
 
イ 療養の費用の支給による給付(療養費の給付)
 
 指定医療機関以外の医療機関で療養を受けた場合は「療養補償請求書」により、次の2通りの方法で請求することができます。
(ア)直接請求……被災職員が療養に要した費用をいったん医療機関に支払い、この支払った費用を基金に請求する場合及び看護料、移送費等を請求する場合(記載例10参照)
(イ)受領委任……医療機関で療養に要した費用の受領を当該医療機関に委任し、医療機関が基金に請求する場合(記載例11参照)
 なお、共済組合員証等を使用して療養を受けた場合は、共済組合等が医療機関に対して支払いを行い、その支払った額について共済組合等から基金に対して返還請求がなされます。ただし、被災職員が医療機関に対し、直接支払った費用(初診料、診断書料等)については、直接請求してください。

 
ウ 請求の際の注意点
 
<1> 同一の被災職員について、直接請求と受領委任による請求がある場合は、療養の費用の受取人が異なるので、それぞれ請求書を分けて請求してください。
<2> 療養補償請求書を作成する場合は、記入洩れ、印洩れ等がないよう請求書の“注意事項”をよく読んで記入してください。
<3> 基金に直接請求する場合には、療養補償請求書に次の資料を添付してください。
 
<4> 診断書、意見書等の文書料については、補償の実施上必要な文書(基金に提出した文書)に限られ、病気休暇届等服務関係などに使用するものは認められません。

3.休業補償----
 
 休業補償は、職員が公務災害又は通勤災害と認定された傷病により、療養のため勤務することができない場合において、給与を受けないときに、その損失補てんをする制度であり、その勤務することができない期間1日につき、平均給与額の100分の60に相当する額が支給されます。

 
(1)休業補償の額
 
休業補償の額
 
(2)請求手続
   休業補償を受けようとする者は、「休業補償請求書」を任命権者を経由して基金支部に提出してください。その際、請求書中に請求者が療養のため勤務することができなかった旨の「医師の証明」欄が設けられていますのでその証明を受け、更に所属部局長から平均給与額についての証明と請求回数等に関する証明を受けなければなりません。
 なお、医師の証明は、入院中の場合のように、すでに療養補償請求書等によって療養のため勤務できないことが明らかに認められるような場合には必要ありません。
4.傷病補償年金----
 
 傷病補償年金は、職員が公務災害又は通勤災害と認定された傷病による療養の開始後1年6ヵ月を経過した日において、その傷病が治っていなくて、傷病による障害の程度が傷病等級(X 参考資料参照)の第1級、第2級又は第3級に該当する場合に支給されます。

  (1)傷病補償年金の額
  傷病補償年金の額
  (2)支給決定
 被災職員が、療養の開始後1年6ヵ月を経過しても治ゆしないときは「療養の現状等に関する報告書」を基金に提出していただくことになっています。
 基金はこの報告書を基に審査し、傷病による障害の程度が傷病等級に該当することとなったときは、傷病補償年金の支給の決定を行い、被災職員及び任命権者に通知します。

5.障害補償----
 
 障害補償は、職員が公務災害又は通勤災害と認定された傷病が治ったとき、身体に障害が残っている場合にその障害の程度に応じて支給され、障害補償年金と障害補償一時金の2種類があります。
 障害補償年金は、その障害の程度が障害等級表(X 参考資料参照)に規定する第1級から第7級までの障害等級に該当する場合に支給され、障害補償一時金は、その障害の程度が障害等級表に規定する第8級から第14級までの障害等級に該当する場合に支給されます。
 ここでいう「治った」とは、原則として、医学上一般に承認された治療方法によって傷病に対する療養の効果を期待し得ない状態(療養の終了)となり、かつ残存する症状が自然的経過によって到達すると認められる最終の状態(症状固定)に達したときをいい、同一の事故により2以上の負傷又は疾病があるときは、その2以上の負傷又は疾病の全部が治ったときをもって「治ったとき」とします。

 
(1)障害補償の額
 
障害補償の額
  (2)障害補償年金前払一時金
 
 傷病が治ゆして障害が残った被災職員については、一定のまとまった補償を行うことにより社会復帰の促進を図る必要があること、民事損害賠償の自賠責保険が一時金で行われていることとの均衡等を考慮して、当分の間、障害補償年金の受給権者が申し出たときは、以後その者が受けることができる年金の一部を「障害補償年金前払一時金」(以下「前払一時金」という。)として前払いすることとされています。
 前払一時金の額は、 下記に掲げる額を限度として総務省令で定められる額です。
 
障害補償年金前払一時金
 
 なお、前払一時金が支給される場合には、障害補償年金は各月に支給されるべき額の合計額が当該前払一時金の額に達するまでの間、その支給が停止されます。

 
(3)障害補償年金差額一時金
 
 障害補償年金の受給権者が死亡した場合において、障害補償年金前払一時金を選択した場合との均衡を図る必要があること、同様の制度が存する遺族補償年金との均衡を図る必要があること等を考慮して、当分の間、既に支給された障害補償年金及び障害補償年金前払一時金の額の合計額が(2)の表に掲げる額に満たないときは、その遺族に対し、その請求に基づき、その差額に相当する額を「障害補償年金差額一時金」(以下「差額一時金」という。)として支給することとされています。
 差額一時金を受けることができる遺族は、次に掲げる者です。
<1> 障害補償年金を受ける権利を有する者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた
配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
<2> <1>に該当しない配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
受給権者となる順序は<1>、<2>の順序により、<1>及び<2>のうちにあってはそれぞれに掲げた順序です。(父母については、養父母は実父母より先順位となる。)
 
(4)請求手続
 障害補償を受けようとする者は、「障害補償年金(一時金)請求書」(記載例12、 13参照)を任命権者を経由して基金に提出してください。(請求書には後遺障害診断書及び必要な場合にはレントゲン写真等治ゆの時期の決定及び障害等級の決定に必要な書類を添付してください。)

6.介護補償----
 
 介護補償は、傷病等級第2級以上の傷病補償年金の受給権者又は障害等級第2級以上の障害補償年金の受給権者のうち、当該年金の支給事由となった一定の障害により常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ、常時又は随時介護を受けている場合に支給されます。
 ただし、病院若しくは診療所(老人保健法に規定する老人保健施設を含む。)、身体障害者福祉法に規定する身体障害者療護施設又は老人福祉法に規定する特別養護老人ホーム等に入院又は入所している場合には、介護補償は行われません。
 介護補償の支給対象となる障害は、傷病等級第1級又は障害等級第1級に該当する障害のすべてと、傷病等級第2級又は障害等級第2級に該当する障害の一部(神経系統の機能若しくは精神又は胸腹部臓器の機能の著しい障害に限る。)ですが、その障害により常時介護を要する状態と随時介護を要する状態に区分されています。

 
(1)介護補償の額
 
介護補償の額
 
 「介護に要する費用」とは、介護に従事した者に係る賃金、交通費等(ホームヘルパー等の派遣を受けた場合に支払う受付手数料、紹介手数料等を含む。)のうち、社会通念上妥当であると認められる範囲内のものをいいます。
 「親族又はこれに準ずる者による介護を受けた日」とは、親族又は友人、知人などの介護費用を徴収せずに介護を行う者から介護を受けた日をいいます。

 
(2)請求手続
 介護補償を受けようとする者は、介護を受けた日の属する月の翌月以後に、「介護補償請求書」を任命権者を経由して基金に提出してください。
 請求書には、常時又は随時介護を要する状態にあることの決定に必要な医師又は歯科医師の診断書、親族又はこれに準ずる者に介護を受けた場合の当該介護の事実、介護に従事した者の氏名及び請求者との続柄又は関係を記載した書類、実際に支出した介護に要する費用を介護補償として請求する場合にあっては、当該介護を受けた年月日、時間、当該介護に要する費用として1の月に支出した額を証明することができる当該介護を行った者が発行する領収書等の書類を添付してください。

7.遺族補償----
 
 遺族補償は、職員が公務災害又は通勤災害により死亡した場合に、その遺族に対して支給され、遺族補償年金と遺族補償一時金の2種類があります。

 
(1)遺族補償年金
ア.受給資格者
 遺族補償年金を受けることができる遺族を年金の「受給資格者」といい、その範囲は次の表に掲げる者であって、職員の死亡の当時、その収入によって生計を維持していた者となっています。
 「職員の死亡の当時、その収入によって生計を維持していた者」には、「専ら」又は「主として」職員の収入によって生計を維持していた者のみならず、職員の死亡の当時、その収入によって生計の一部を維持していた者も含まれ、職員の遺族の収入の有無、同居の有無は問いません。
 
イ.受給権者
 年金はアの受給資格者のすべてに支給されるものではなく、受給資格者のうち、最先順位にある遺族に支給されます。この最先順位にある遺族を年金の受給権者といい、同順位者が2人以上あるときは、それらの者がそれぞれ受給権者となります。
 
受給資格者及び受給権者の順位
   ただし、当分の間、受給資格年齢を55歳とし、60歳に達するまでの間、 その年金の支給を停止することとする特例措置を講ずるとともに、円滑に60歳支給に移行させるため、5年間(平成2年9月30日)で段階的に受給資格年齢を引き上げる経過措置が設けられました。(昭和60年10月1日施行)
 
遺族補償年金の受給資格年齢の引上げに係る経過措置
 
ウ.遺族補償年金の額
 
遺族補償年金の額
 
エ.請求手続
 遺族補償年金の受給権者が、年金の支給を受けるためには、死亡職員の所属していた任命権者を経由して基金に「遺族補償年金請求書」を提出することが必要です。
 なお、受給権者が2人以上あるときには、 原則として1人を代表者に選任してその旨を文書によって届け出てください。支給決定通知及び年金の支給は代表者に対して行います。
 
遺族補償年金請求書の添付資料
 
オ.受給権者及び受給資格者の削減
 年金の受給権者、受給資格者は次の事由のいずれかに該当するに至ったときは、その権利、資格を失います。
 <1> 死亡したとき
 <2> 婚姻(内縁関係にある場合を含む。)をしたとき
 <3> 直系血族又は直系姻族以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。)となったとき
 <4> 離縁によって、死亡した職員との親族関係が終了したとき
 <5> 子、孫又は兄弟姉妹については、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき(職員の死亡の当時から引き続き一定の障害の状態にあるときを除く。)
 <6> 職員の死亡の当時一定の障害の状態にあった60歳未満の夫、 父母又は祖父母がその障害の状態でなくなったとき
 <7> 職員の死亡の当時一定の障害の状態にあり18歳に達する日以後の最初の3月31日が終了していた子又は孫がその障害の状態でなくなったとき
 <8> 職員の死亡の当時一定の障害の状態にあり18歳に達する日以後の最初の3月31日が終了していたか60歳未満であった兄弟姉妹がその障害の状態でなくなったとき

 
カ.前払一時金
 年金の受給権者が申し出たときは、年金の一部を一時金として前払を受けることができます。
 前払一時金の支給の申し出は、年金の最初の支払に先立って行うのを原則としますが、遺族補償年金の支給の決定に関する通知があった日の翌日から1年以内は申し出ができます。
 前払一時金の額は、年金の最初の支払に先立って申し出が行われた場合には平均給与額の1、000日分、 800日分、 600日分、400日分又は200日分に相当する額のうち、受給権者が申し出た額とし、 年金の支払があった後に申し出が行われた場合は、平均給与額の800日分、 600日分、 400日分又は200日分に相当する額のうち、平均給与額の1,000日分に相当する額から申し出の行われた日の属する月までの期間に係る年金の額を差し引いた額の範囲内で受給権者が申し出た額とします。
 なお、前払一時金を支給した場合には、その支給金額に対応する期間が経過するまで、年金の支給は停止されます。

 
(2)遺族補償一時金
 
ア.支給要件
 遺族補償一時金は、次の場合に支給されます。 <1> 職員の死亡当時、遺族補償年金の受給資格者がいないとき。すなわち、職員の死亡当時、遺族が年齢制限等によって年金の受給資格者となれない場合又は職員と生計維持関係になかった場合 <2> 職員の死亡当時、遺族補償年金の受給資格者がいたが、年金の支給開始後失権し、他に受給資格者がなく、しかも既に支給された年金と遺族補償年金前払一時金の合計額が、もし一時金の受給権者が職員の死亡の当時この一時金を受けたとした場合に支給されるべき遺族補償一時金の額に満たないとき。

 
イ.受給権者、受給資格者、遺族補償一時金の額
 
受給権者、受給資格者、遺族補償一時金の額
 
 受給権者となるのは、上表の受給資格者のうち最先順位者ですが、その順位は1、2、3、4の順序により、2と4においては、子、父母(養父母は実父母より先順位となる。)孫、祖父母、兄弟姉妹の順序になります。ただし、職員が遺言又はその任命権者に対する予告で、3及び4の該当者の中から特に指名した者がある場合は、その者が3及び4中の他の者に優先して遺族補償一時金を受けることになります。

 
ウ.請求手続
 遺族補償一時金の受給権者が、遺族補償一時金を請求するためには、「遺族補償一時金請求書」を死亡職員の所属していた任命権者を経由して基金に提出しなければなりません。
 
遺族補償一時金請求書の添付資料
 
8.葬祭補償----
   葬祭補償は、遺族等であって社会通念上葬祭を行うとみられる者(現実に葬祭を行った者があるときは、その者)に対して315、000円に平均給与額の30日分相当額を加えた額(この額が平均給与額の60日分相当額に満たないときは、当該平均給与額の60日分相当額)が支給されます。葬祭補償は遺族補償と違って受給順位はなく、前述の者であれば遺族以外の者であっても支給されます。
 葬祭補償の支給を受けようとする者は、死亡職員の任命権者を経由して基金に対して「葬祭補償請求書」を提出してください。

 
9.未支給の補償----
 
 未支給の補償とは、前述した各補償の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき補償でまだその者に支給しなかったものをいいます。
 
<1> 遺族補償年金を除く未支給の補償については、死亡した受給権者の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であって、受給権者の死亡の当時、その者と生計を同じくしていたもののうち、上に掲げる順序による最先順位者が、請求権者となり、その者は自己の名前で請求し、支給を受けることができます。
 なお、これらの者がいない場合には、 受給権者の相続人が請求できます。
<2> 遺族補償年金については、受給権者が死亡した場合は、その者は年金を受ける権利がなくなり、年金を受けることができる他の遺族が死亡した受給権者の未支給の補償の請求権者となります。
 なお、年金を受けることができる他の遺族がいない場合は、死亡した受給権者の相続人が請求権者になります。
<3> 未支給の補償の支給を請求する場合は、死亡職員の任命権者を経由して基金に対して「未支給の補償請求書」を提出してください。

 
10.特殊公務災害補償----
 
 任務の遂行にあたって高度の危険が予測されるにもかかわらず、職責上、あえてその職務を遂行しなければならない職員が、その生命又は身体に対する高度の危険が予測される状況の下で所定の職務に従事し、そのため公務上の災害を受けた場合に、傷病補償年金、障害補償又は遺族補償について特別の加算措置を講じようとするものです。

 
ア.対象職員
 職務内容の特殊な職員で政令で定めるものとされており、具体的には、警察官、警察官以外の警察職員、消防吏員、麻薬取締員及び災害応急対策従事職員がこれに該当します。
 
イ.特殊公務災害に該当する場合
 アの職員が、その生命又は身体に対する高度の危険が予測される状況の下において、次の職務に従事し、そのために公務災害を受けた場合に該当します。
 
<1> 警察官
 ○犯罪の捜査、犯人又は被疑者の逮捕、看守又は護送
 ○勾引状、勾留状又は収監状の執行
 ○犯罪の制止
 ○暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、津波その他の異常な自然現象又は火災、爆発その他これらに類する異常な事態(以下「天災等」という。)の発生時における人命の救助その他の被害の防禦
<2> 警察官以外の警察職員
 犯罪鑑識、船舶又は航空機の運航その他の職務で警察官が上記@に掲げる職務に従
事する場合において当該警察官と共同して行うもの
<3> 消防吏員
 ○火災の鎮圧
 ○天災等の発生時における人命の救助その他の被害の防禦
<4> 麻薬取締員
 ○麻薬、大麻、向精神薬、あへん又は覚醒剤に関する犯罪(以下「麻薬等に関する犯罪」という。)の捜査
 ○麻薬等に関する犯罪に係る犯人又は被疑者の逮捕又は護送
 ○麻薬等に関する犯罪に係る勾引状、勾留状又は収監状の執行
<5> 災害応急対策従事職員
 ○次の災害応急対策に職務として従事
 ・警報の発令及び伝達並びに避難の勧告又は指示
 ・消防、水防その他の応急措置
 ・被災者の救難、救助その他保護
 ○天災等の発生時における人命の救助その他の被害の防禦
 
ウ.加算措置の内容
 特殊公務災害に係る傷病補償年金、障害補償又は遺族補償について、法又は政令で定める額に、その100分の50(傷病補償年金、障害補償のうち第1級に該当するものは100分の40、 第2級に該当するものは100分の45)を乗じて得た額を加算した額をもって、傷病補償年金、障害補償又は遺族補償の額となります。
エ.請求手続
 特殊公務災害補償は、補償額に係る特別措置であるので、特殊公務災害であるかどうかの認定は、傷病補償年金、障害補償又は遺族補償の請求があった段階で行われます。
 特殊公務災害補償の請求には、所定の様式に当該災害が特殊公務災害に該当するものであることを証明する書類を添付し、 任命権者を経由して基金に提出することになっています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
   
   
   
       
   

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